百名山が日本一多い長野県の山の入門編として、八ヶ岳の一角である硫黄岳に令和6年4月29日に行ってきました。上部にはまだ雪が残っており、最低限の雪装備が必要な山でした。
駐車場(桜平(中)駐車場を利用 無料で60台程度停められる)
朝6時過ぎに到着しましたが、20台くらいの車がすでに停まっていました。事前情報ではトイレがあると聞いて期待していましたが、凍結のおそれがあるということで閉鎖されていました。残念です。
登山道(基本的に歩きやすいが、オーレン小屋から上は雪深い)
6時過ぎに到着して、食事や着替え等をしていたら7時近くになっていました。出発します。
駐車場を出ると、まずは桜平上駐車場へ至る車道を進みます。
まもなく、登山口へ到着。看板で経路を確認して進みます。
今回は現在地から夏沢鉱泉を経てオーレン小屋に至り、赤岩の頭経由で硫黄岳山頂に至る経路です。
登山道の横にある鳴岩川の水がきれいでした。名もなき小さな滝も風情があって良い。
こんな苔の森に囲まれた道を行きます。とても気持が良いですね。
気持ちの良い道をどんどん進むと硫黄の匂いがしてきました。
夏沢鉱泉に到着。ここでトイレをお借りしました。1人100円です。建物の中にしかトイレはないので、ブーツを脱いでお邪魔する必要があります。
現在地が標高2060mのようなので、硫黄岳まで約680m登って行くんですね。頑張ります!
トイレを済ませて時間を確認すると、すでに出発から55分が経過してました。
夏沢鉱泉から先はこんな道が続きます。
だんだん狭くなってきました。
日が当たりにくい場所は雪が残っていますが、問題なく通行できます。
雪が固まって氷のようになっている箇所もありますが、上りはチェーンスパイク等がなくても気をつけていれば大丈夫でした。下りは危ないかも。
ここがオーレン小屋かな。
オーレン小屋でした。奥のベンチにはレスキューの方が待機してくれています。休暇中にお仕事、ありがとうございます。
オーレン小屋を過ぎると、あきらかに氷ではなく雪といった感じになってきます。しかしまだチェーンスパイクは履きません。
雪が残っているかもという情報を基に、今回の登山で初めてゲイターを装着しましたが、買っておいて良かった~。ズボッとなる度に雪が入ってブーツ脱ぐの嫌ですもんね。
しかし、いよいよ雪が深くなってきました。傾斜も急だし、人が歩いた跡を踏んで歩かないと膝ぐらいまで埋まりそうです。現にそんな跡がいっぱいありました。
斜めの傾斜路を行くポイントが200mぐらいあります。そんなに傾斜はキツくありませんが、滑落しないように慎重に進みました。ここに至ってやっとチェーンスパイクを装着! こんな傾斜だと装着するのも一苦労ですね。もっと早く付けてれば良かった。
途中で重装備で縦走をしている御家族と、抜きつ抜かれつのデットヒートを繰り広げました。(笑)ここまで登っている方に誰も会わなかったので、ちょっぴり不安でした。同じ方向に行ってくれてありがとう。感謝です。
やっと赤岩の頭と言われる稜線の広場に出ました。晴れていれば凄く景色の良さそうな場所です。あいにくガスっていました。
正面に見えているピークが硫黄岳山頂のようです。もうちょっと。
ここまで駐車場から3時間24分です。雪がない時期だとあと1時間くらい早く着くんじゃないかなと感じました。
もうちょいだと思って頑張って登りますが・・・
意外に遠い~。疲れた~。
山頂直前にはこんな岩場もあります。
山頂(とても広い山頂で、八ヶ岳の絶景と爆裂火口を楽しめる。)
やっと山頂に到着しました。広い! が寒い! 昨日は東京で夏日を軽く超えていたのに。 風も強く、体感温度10度くらいです。携帯したダウンジャケットを着込みます。
結局、駐車場から3時間50分かかりました。
しかも絶景はゼロ!ガスってなければこの方向には横岳と赤岳と阿弥陀岳がど~んと並んでいるはずなんです。
迫力満点のはずの爆裂火口もこの有り様です。(泣)
移動して角度を変えると、ちょっとだけ見えました。
元火口もちょっとだけ見えました。危ないからロープの外から撮影しました。
寒いし、景色も見えないので、少しオヤツを食べたら下山します。
下山道(往路と同じだが、滑るのでチェーンスパイクは必須)
下り始めると少しだけ、横岳・赤岳・阿弥陀岳の下の方が見えてきました。いいぞ~。
さっきは全く見えなかった硫黄岳から横岳に通づる稜線沿いのケルンもハッキリ見えてきました。その下の町も見えます。でもまた山頂に戻る気力はありません・・・。
そしてついに!ガスが抜けて横岳~阿弥陀岳が姿を現しました~! 奇跡~。絶景~!
逆側を見ると、峰の松目?越しに茅野と諏訪の街が見えます。遠くには諏訪湖も見えました。良い眺めです。
更に右に振ると天狗岳でしょうか? 今回は硫黄岳にするか天狗岳にするか、直前まで迷った山です。
赤岩の頭まで戻ったところで、再度チェーンスパイクを装着します。下りは滑りそうです。
これだけ雪が深いと、チェーンスパイクでは気休め程度にしかならず、滑らないためには軽アイゼンが必要だと感じました。今回は滑ることを前提に下ったので、滑りながら楽しんで下れましたが。
だんだん雪が少なくなってきました。もうちょいでオーレン小屋です。
オーレン小屋に戻ってきました。ここからは氷の道はありますが、気が楽です。
こんな道なので、チェーンスパイクを外すタイミングが難しい。
夏沢鉱泉の手前になると全く雪もないため、チェーンスパイクは外しました。
夏沢鉱泉に到着。早く下りたいので休まず前進します。
夏沢鉱泉付近は硫黄の匂いが温泉に入りたい気持ちにさせます。川も硫黄効果なのか、色が変わっていました。それにしてもお腹すいた。
夏沢鉱泉から意外に長いなと感じつつ、やっと駐車場に到着しました。おそい昼ご飯と夜のお風呂が楽しみです。
帰りは2時間20分くらいで下山できました。往復は休憩等含めて約7時間かかりました。
まとめ(行くなら雪が溶けた夏場がオススメ)
硫黄岳は、日本100名山である八ヶ岳の中でも危険な箇所もなく、駐車場も無料な上に、バスもケーブルカーも使わず超絶景を楽しめるオススメな山です。しかし、GWに行くのはちょっと早すぎた感がありました。チェーンスパイクとゲイター及び防寒着は必須です。是非、晴れた夏場に登ってみて下さい。お疲れ様でした~。
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